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若手を守れ!銀行・外資コンサル業界の超過勤務抑止

日本にある外資系銀行・コンサル業界のイメージといえば、ハードで深夜・休日出勤もいとわないというイメージがありますが、これは日本よりも休みを重視する本国アメリカやイギリス、その他の国でも一般的のようです。その代わり、若手にとってはそれなりに高給で、経験も積めるというのが企業側の言い分でしたが、その流れが少し変わりつつあるようです。

日経新聞のFT翻訳「銀行やコンサル、若手を破壊する長時間労働

まさか、と思うかもしれませんが、学生の皆さんにとっては想像を絶する長時間労働があります。これが、自分が望むものであれば良いのですが、仕事である以上必ずしもその通りにはなりません。
自分の仕事は終わっていても上司がいるから帰れないなんてことに始まり、クライアントの飲み会の後に、再びデスクに戻って朝まで仕事なんて、まさに「朝飯前」です。

実態はともあれ、日本の外資系企業でも若手保護の方向へ

諸先輩方もこうしたカルチャーのもとに育っているので、一緒になって長時間働いているので若手が甘えられるような環境ではありません。功罪ともにあると思っていますが、少々歯止めが必要なのも事実だと思っています。幸いにして、FTの記事になるように、外資系銀行だけでなく外資系コンサル業界もかなり改善の取組が始まっています。
僕が昔働いていたファームでも、月の残業時間制限の厳格化から、マネージャークラス以上の方への長時間労働抑制のセッション開催など様々な取組がありました。

ただ、実際の所は、クライアント側からの要求も高く、少ない人員でプロジェクトを遂行する必要があるコンサルティングファームの性質上、長時間労働は避けられないケースが多々あります。
また、記事にもある通り、マネージャーは複数のプロジェクトを兼務しているため、マネージャーが来るまで資料の方向性が確定せず、結果、夕方にマネージャーが来た時に資料全てやり直しなんてことにもなります。
そこは勿論、マネージャー以下のコンサルタントの能力問題と切り捨ててしまう事はできますが、もっと効率よくできないのかというのは正直感じることがありました。マネージャーが朝の時間で効率よく資料を見たり、バックアップのマネージャーがいるようにするなどは、会社の仕組み自体の問題だと思っています。

メールと携帯がもたらした24時間仕事の状態

さらに事態を悪化させているのが、メールと携帯電話です。
家に帰っても、たとえ休日であっても常に上司から電話が鳴るリスクがあり、休日を全て犠牲にしても尚間に合う気がしない爆弾メールが届いてきます。しかも、どの仕事もクライアントに迷惑がかかってしまうためやらないという選択肢なんてありません。今日は早めに寝ようと思っても結局仕事が気になって寝れない、また慣れてくると予知能力が備わってきて、「今晩は来る!」みたいな状態になってしまいます。何もこなくても、遊んでいても仕事のメールや電話が来るかもと思うと、全く休んでいる気がしないですし、上司から「急ぎじゃないんだけど。。」と言われて内容を伝えられた瞬間から、頭は休みどころではなくなっています。
結果、その来るか来ないか分からないステータスがストレスで、休日に本社オフィスに出勤して常に臨戦態勢をとっているコンサルタントが増加してくるわけです。

BCG(ボストン・コンサルティング・グループ)が導入を計画しているように、電話やメールにレスポンスしなくてもいい日を作るという制度は、この業界にいる人からすれば本当にありがたい制度におもえます。

とはいえ、大きく成長もする。

定時で帰って、プライベートも充実させて。。。夢の社会人生活かもしれませんが、現状規定されている法定労働時間じゃとてもじゃないけど、仕事上成長するための時間が取れないと思います。
もちろん時間だけではなく、内容の濃さが重要ですが、濃く長くクライアントの課題に向き合い、上司の厳しいレビューに立ち向かえる環境は、ヒトを大きく成長させます。締切に対するヒリヒリ感や、学生のレポートとは違う細部のデータにまで拘る責任感など、プロのビジネスマンとして必要な経験が外資系コンサルティング業界で積めるのは事実だと思います。
日本ももはや個人の能力で、仕事上の価値が判断されます。ジュニアスタッフの内にどれだけの経験値を積めたか。また、どれだけの能力を持っているのかで、その後の人生は大きく変わっていきます。

社会としては、若手を成長させる環境を整備すると共に、若手が体や心を壊してその後の人生を棒に振らないように、無謀な労務環境からは保護する仕組みを導入していく必要があると思います。

東京大学大学院修士卒、アクセンチュア株式会社の経営コンサルティング本部戦略グループに入社。同社退職後はオーストラリアに永住し、各種事業の責任者をしています。